福井県

02福井県のソバと三世代で挑む生産農家

ソバ生産者の村岡孝治さん

Vol.43

Ep.2

 福井県のソバは、特定の地域のみで栽培され、昔から品種改良されていない「在来種」が多いことで有名です。昼夜の寒暖差の大きい中山間部で栽培され、古くから代々守り継がれてきた「大野在来」「丸岡在来」「今庄在来」「美山南宮地在来」などが代表的な品種で、どれも小粒ながら味が濃く、香りが豊かなことが特徴です。 

ソバの種まきが始まるのは、梅雨が明けてから。水気は発芽の大敵で、雨に打たれると発芽率が大きく低下してしまうのです。ソバは種まき後数日で発芽するため、排水性を高めて未発芽を少なくするよう小さな畝を立ててから播種する「小畦立て播種」という技術を用います。本作に登場するソバ生産者の村岡孝治さんの畑でも、8月中旬に一家総出三世代で種まきをします。