群馬県
03.養蚕のサイクル。繭づくりの作業と道具。回転まぶしなど
Vol.03
Ep.03
養蚕は、蚕(かいこ)の卵である「蚕種」を得るところから始まります。製造業者が作った蚕種をふ化させて生まれた蚕の幼虫は、1齢から5齢に分かれます。
1齢~3齢(稚蚕)は体が小さく病気にかかりやすいデリケートな時期のため、外気から遮断されて衛生管理の行き届いた「稚蚕共同飼育所」で管理育成。3齢になると養蚕農家のもとにやってきて、桑の葉をもりもり食べ、大きく成長します。新鮮な桑を日に3~4回も与えなくてはならず、養蚕農家はとても忙しく重労働の日々。
やがて5齢になると桑を食べなくなり、体の色が乳白色から飴色に変化。繭づくりをする「熟蚕」になったのです。この熟蚕を「回転まぶし」(蚕が繭をつくる枠)に移す作業が「お蚕上げ」。やがて蚕が繭をつくり始め、8日ほど経ったところで農家は回転まぶしから繭を取り出します(収繭)。こうして集められた繭が、出荷場で品質チェックを受けた後、製糸工場に配送されます。