茨城県

01自然の利を生かした茨城県の農業と鹿島神宮の「祭頭祭」

鹿島神宮で開催される「祭頭祭」

鹿島神宮で開催される「祭頭祭」

Vol.42

Ep.1

茨城県は日本で最大の関東平野の北東部に位置し、県土面積の6割以上を平坦部が占めます。なだらかな平野の中で2つの頂を持つ筑波山はよく目立ち、県のシンボルとして愛されてきました。利根川、那珂川、久慈川の3水系をはじめとする河川、豊かな水をたたえた霞ヶ浦、北浦など水資源にも恵まれ、沖積地帯では水田、関東ローム層が堆積した台地では畑作と、自然の利を生かした農業が営まれています。奈良時代に編纂された『常陸国風土記』には、「土地が広く海山の産物が多い」と、その豊かさが記されています。

日本建国・武道の神様である「武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)」を祀る鹿島神宮。毎年3月に開催される「祭頭祭」は、五穀豊穣や天下泰平を願い、新たな出立を祈念する伝統行事です。色鮮やかな衣装を身につけ棒を手にした囃子人が勇壮な声を上げながら歩く「凱旋の神事」が見どころです。昭和40年代頃までは男性だけが参加する祭りでしたが、いまでは女性や子どもも参加し、地域全体で祭りを盛り上げています。