茨城県
02温暖な気候で育つメロン、ミツバチによる交配
Vol.42
Ep.2
茨城県は生産量日本一を誇るメロンの産地です。昭和37年に旧旭村(現鉾田市)と八千代町でプリンスメロンが導入され、さらに昭和50年代にアンデスメロンが導入されて以降、県内での栽培が急速に拡大しました。年間をとおして温暖な気候と水はけのよい土壌がメロン栽培に適していたことが大きな要因です。
県産メロンの出荷は品種や作型によって4~10月まで長期間にわたりますが、初夏に収穫するメロンの植えつけは1月頃に始まります。メロンは根を浅く張る性質があり酸素要求量も多いため、苗の根鉢の表面が地表から少し飛び出るくらいに浅植えするのがポイントです。定植時期はまだ気温が低いため、寒さに当たらないよう温度管理も重要です。
3月に花が咲くと交配の季節。交配の助っ人ミツバチは、気温が低くなると活動しなくなるため、時期を見計らって交配を試みます。生産者の滝原佳明さんは、「この時期はミツバチ頼みで、できることは温度調整くらい。天気が安定するようにハラハラしながら過ごす」と話します。