宮崎県

03.楠並木朝市と日向市の女性農業者。宮崎の民謡とシキミ

宮崎農業高校プロデュースの朝市

宮崎農業高校プロデュースの朝市

Vol.34

Ep.3

宮崎県ではほぼ毎週末、県内のどこかで朝市やマルシェ、街市などが開催されます。楠並木朝市は2009年から始まったもので、県庁前の楠並木通りを歩行者天国にして行われています。

楠並木朝市を見守るように建っているのは、1932年に建設された県庁本館。九州では唯一、戦前から残る近世ゴシック様式の建築物です。元タレントの東国原英夫氏が宮崎県知事だった当時、県庁を見学に来る観光客を意識して始められた楠並木朝市ですが、今ではこの朝市のために県庁に立ち寄る観光客も多いとか。

一方、本作に登場する日向市の女性農業者は、宮崎民謡の歌い手でもあります。米やシイタケのほかにシキミという仏壇用植物の栽培にも挑戦。シキミは漢字で「樒」と書く濃緑色の葉が美しい植物で、名前の由来は「四季を通して美しい緑」であることから「四季美」、あるいは果実に毒を含むため「悪(あ)しき実」、さらには敷き詰められたように実がなることから「敷き実」など、諸説あります。