富山県
01.四季折々の彩りを見せる富山県
Vol.29
Ep.01
富山県と聞いて思い浮かべるものは何ですか? 薬売りや立山連峰、黒部ダム、祭り好きには“越中おわら風の盆”や高岡の“御車山祭”、食道楽には富山湾のホタルイカや氷見の寒ブリ、ますの寿しなど、たくさんの魅力がありますね。
球根出荷量日本一のチューリップをはじめ、色鮮やかな花々が咲き誇る春。沢スギやジャンボ西瓜など緑あふれる夏。黒部峡谷が紅葉に染まる秋。五箇山(ごかやま)を包む白銀の冬。この美しい四季の彩りも富山県の魅力の一つといえるでしょう。
3,000m級の飛騨山脈から水深1,000mを超える富山湾まで、わずか50kmほどの直線距離に4,000m以上もの高低差がある富山県。日本海を越えてきた季節風は飛騨山脈に大量の雪や雨を降らせ、その水が急流河川を流れ下り、深い谷を刻みます。下流では扇状地が発達し、地下に浸透した水は扇状地末端で湧水(自噴水)として湧出。地下水はやがて海に流れ出し、海水が太陽熱で温められて水蒸気となると上空に雲が。このように、富山県は雪や雨、河川、湧水、海、水蒸気、雲と、水がさまざまに形を変えて巡る水循環の土地でもあります。