富山県
02.入善町の入善ジャンボ西瓜、杉沢の沢スギ
Vol.29
Ep.02
入善(にゅうぜん)ジャンボ西瓜は、富山県北東部の入善町で栽培される巨大なスイカ。ラグビーボールのような形状で、平均サイズは長さ約40㎝、直径約30㎝、重量15~18kg。重いものでは25kgにもなります。果皮の色が濃く、縞模様がはっきりしているのが特徴です。黒部川の扇状地が広がる入善町は、砂質浅耕土という保水力が低い土質のため、多湿に弱いスイカを長期間生育することが可能。つまり、入善ジャンボ西瓜のように重く大きく育てることができるのです。
入善ジャンボ西瓜は明治20年頃、大型で楕円形の実をつける品種を導入したのが始まりだそう。その作り方は、他のスイカのように接ぎ木をしない自根栽培。そのため、スイカ本来のサクサクとした歯ごたえやみずみずしくさっぱりと上品な甘味が魅力です。
ワラで編んだ「桟俵(さんだわら)」で梱包された荷姿は古くからこの地の夏の風物詩として親しまれ、入善ジャンボ西瓜は贈答品としても重宝されています。連作障害を防ぐために、一度栽培した畑では6年以上栽培を行わないなど、産地の品質管理も徹底しています。