神奈川
05.津久井在来大豆のみそ造り
Vol.37
Ep.5
「津久井在来大豆」は、相模原市緑区の千木良地区を中心に県内で古くから栽培されていた大豆。かつてこの地域が津久井郡だったことからその名がつきました。戦前には多くの農家が栽培していましたが、輸入大豆に押され減少。津久井在来大豆はいつしか「幻の大豆」と呼ばれるようになりました。
しかしその後、外国産の遺伝子組み換え大豆などへの問題意識から在来種の大豆が脚光を浴びるようになり、県央地区を中心に栽培が復活。2013年には、JAあつぎ管内で生産する津久井在来大豆が「かながわブランド」にも認定されました。JAあつぎでは大豆部会や新規就農者などを中心に、遊休農地や耕作放棄地を活用しながら生産量の増大に努めています。
津久井在来大豆の粒は一般のものよりも大きく、やや楕円を帯びた形状で、糖度が高いのが特徴。厚木市小鮎地区で養豚業を営む臼井スミ子さんは、匠の技を伝授する「ふるさと先生」として、この津久井在来大豆を使った伝統のみそ造りを地域の人たちに教えています。