宮崎県
05.マンゴーの受粉作業と農業者の新型コロナ対応
Vol.34
Ep.5
植物が受粉するには色々な方法がありますが、一つの花で受粉が完結する自家受粉の品種でない限り、花粉を運ぶ存在が必要です。稲や麦などのように風が花粉を運んでくれる植物もありますが、多くの場合は虫や鳥が媒介者(ポリネーター)に。そのため、果物や野菜の生産者はハチなどの昆虫の力を借りて受粉作業を行うことがあります。
代表的な助っ人がセイヨウミツバチとマルハナバチ。それぞれ活動特性や生育環境が異なり、セイヨウミツバチは悪天候の時にはあまり蜜や花粉を集めません。一方のマルハナバチは雨が降っても影響を受けにくい下向きの花を得意とするため、天候が多少悪くても活動する習性があります。セイヨウミツバチよりも冷涼で紫外線量が少ない温帯の北部地域に生息する種のため、低温や日照量が少ない中でも活動できるように進化したのでしょう。
そしてコロナ禍に見舞われた2020年、宮崎県内の生産者や農業関係者は暗中模索の懸命な対応を続けてきました。