滋賀県

02.農薬・化学肥料に頼らない、有機農業の米作り

米ぬかを使用した有機農業

Vol.27

Ep.02

無農薬・無化学肥料の米作りに取り組む石津大輔さんは、近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の理念を農に生かして「生活者の安心・農家の安心・生き物の安心」を取り入れた、共生型の有機農業を実践しています。大豆のくずや米ぬかに水を配合してペレット状にしたものを除草剤代わりに使用し、肥料は地元集落の川掃除から出た藻や米ぬか、レンゲの緑肥などを与える昔ながらの農法。1989年に滋賀県が有機農業を推進するためのパイロット事業を展開した際、モデル地域として地元・針江地区が選ばれたことをきっかけに、父の代から本格的に始めました。フナやナマズを育む「生き物田んぼ」を取り戻そうと、魚道も設置。7月になると稲の根を空気にさらして勢いづけるため、10日間ほど田んぼの水を抜く「中干し」が行われますが、石津さんは田んぼの生き物たちが逃げ込める水場としての「ゆりかご水田」作りにも取り組んでいます。