山梨県

01.甲斐の国、山梨。果樹王国の初夏

たわわに実る甲州ぶどう

Vol.14

Ep.01

西に日本アルプス、南に富士山、北には秩父山系が並び、日本でも有数の山岳地帯に囲まれている山梨県。3分の2が中山間地域に属し、大規模な水田や畑作に適した平地が少ない条件不利地ですが、その条件を逆手に取り、全国でも有数の生産効率を誇る農業を築いてきました。それが山梨の果樹栽培です。全国的にも有名なブドウをはじめ、桃、スモモ(プラム)も日本一。ほかにもサクランボ、柿、リンゴ、梅など、数多くの果物が栽培されています。

山梨県の日照時間の長さは全国トップクラスで、降水量が少ないことに加え、朝晩の気温差も大きいという特徴があります。果物が甘くなるのは光合成によって作られる糖分のおかげ。日照時間が長ければそれだけ多くの糖分が果物内に蓄積されます。さらに雨が少ないと水分で希釈される分も少なくなるため、甘さが保たれることに。地形、気候、そして植物活動のメカニズムが相まって、山梨県では昔から良質な果物栽培が可能でした。