広島県

06.三次の霧海、香淀の大イチョウ。神楽のこれから

霧海と朝日

Vol.07

Ep.06

香淀(こうよど)地区にある迦具(かぐ)神社境内の大樹、香淀の大イチョウ。推定樹齢600年とされるイチョウの古木で、県の天然記念物にも指定されています。

そしてもう一つの秋の風物詩が、霧海(むかい)。三次市は四方を山に囲まれ、江の川(ごうのかわ)・西城川・馬洗川(ばせんがわ)の3本の川が巴に織りなす盆地です。この地形によって、秋になると早朝から霧が立ちこめます。

朝起きたときに霧が深く立ちこめていると「天気がよい証拠」とされ、ときには昼前まで町が霧に包まれていることも。

霧海は標高400m以上の山に登ると見ることができ、深く立ちこめた霧を山頂から見下ろせば、山はまるで海に浮かぶ島々のよう。寒くなるほど霧につやが増し、とりわけ冷え込んだ初冬の早朝など、乳白色のつややかな霧海が日の出とともにオレンジ色に染まります。風に乗ってたなびく霧の波に、浮かぶ山々が消えては現れ、幻想的で神秘的なその光景は、息をのむ美しさです。