兵庫県
04.出穂と水管理。コウノトリ育むお米の生産者大会
Vol.21
Ep.04
コウノトリが暮らせる環境をつくるには、餌となるカエルやドジョウなどの生き物が豊富でなければなりません。しかし高度成長期以降、日本の農地や水路はコンクリートで固められ、農薬や化学肥料の使用量も増加。水田は人と生き物が共生する空間ではなくなりました。
コウノトリを復活させることは、生産効率の悪い農法を選ぶということ。しかし、当時「県立コウノトリの郷公園」の建設候補地となっていた地区の人々は、早くからコウノトリ復活への取り組みを続けてきました。
1997年に住民有志で「コウノトリのすむ郷づくり研究会」として活動を始め、2000年には「郷づくり構想目標」を制定。これを実現するために営農組合が組織され、コウノトリと共に暮らせる新しい環境創造型農業が始まったのです。
当初地区数人が約19haで始めたこの活動がのちに「コウノトリ育む農法」と名づけられ、700ha近くにまで拡大。「コウノトリ育むお米」の生産部会員は、300人以上にまで増えました。