香川県
03.小豆島に伝わる伝統の「わりご弁当」と郷土料理
Vol.04
Ep.03
小豆島では毎年春と秋に農村歌舞伎が行われますが、そこでふるまわれるのが「わりご弁当」。「わりご」とは弁当などを入れる木製の容器で、古くは平安時代から使われてきました。
小豆島のわりご弁当は外側に大きな木箱があり、その中に1人分の料理が詰まった台形のわりごがいくつも入ります。わりごの中には、四角い箱に酢飯を入れて突き固めた「つき飯」や煮しめ、卵焼きなど、素朴でなつかしい郷土料理が。
わりご弁当の他にも「いぎす豆腐(瀬戸内海沿岸の沖で採れるいぎす草と生の大豆粉を混ぜ合わせ、冷やし固めたもの)」や「石切り寿司(酢飯と卵焼き、穴子を幾重にも重ねて重石を乗せ、ひと晩おいた寿司)」、それに土庄町小江地区でとれる新鮮な穴子を使った生寿司、さらには山菜や野菜、魚介、鶏肉などの具材を辛めに煮つけ、汁けをきったものをご飯に混ぜて作る「おまぜ」など、山海の幸が豊富な小豆島ならではの郷土料理が数多く残っています。