香川県
08.小豆島の秋。中山農村歌舞伎と太鼓祭り
Vol.04
Ep.08
秋になると小豆島では島内の神社で豊作を感謝する祭りが次々に催されます。
小豆島町中山の春日神社では中山農村歌舞伎が上演されますが、その茅葺き寄棟(よせむね)造りの舞台は天保年間以前に建てられたもの。国の重要有形民俗文化財にも指定されています。
一方、「小豆島五社」と称される島内の5つの八幡神社では、10月になると連日のようにそれぞれの神社で秋祭りが続きます。どの祭りも太鼓台を奉納し、威勢よく声を上げて太鼓台を横倒しにする、放り投げる、回転させるなどの妙技を競うのが特徴。技は地域によって異なり、葺田八幡神社では清めの獅子舞、内海八幡神社では約8mの幟(のぼり)を若衆が片手で上げて額や肩で受ける「幟さし」、池田亀山八幡宮では海から太鼓台を手漕ぎの和舟で宮入させる「押し込み」など、多彩です。中でも押し込みは小豆島町の無形民俗文化財に指定されており、この祭りを観覧する「池田の桟敷」は国の重要有形民俗文化財になっています。