大阪府

03.大阪の春。泉州水なすの出荷と選果

手作業で行う水なすの選果

手作業で行う水なすの選果

Vol.35

Ep.03

ため池の多い泉州地域ですが、かつてため池の水は米作りに優先されてきました。近年、都市化による水田の減少で水なすの栽培用に使える水が増え、作付け面積も増えていったそうです。

早春。岸本家のビニールハウスでは、水なすの花が咲いていました。水なすは主にハウスでの加温栽培(出荷=10~6月)、無加温栽培(同3~8月)、露地栽培(同5~11月)に分かれます。加温栽培は設備投資やコストがかかるため生産者の数が少なく、全体の1割以下とも。苗の植えつけ、水やり、葉の剪定、受粉、花びら取りなど、手のかかる作業が多い水なす。皮が薄くてやわらかい性質のため、葉が少しこすれただけで傷になる、日光に当たると焼けてしまう、水が多いと根が腐り、少なければ枯れてしまうという、なんとも繊細な作物です。出荷・選果基準も厳しく、大きさ、形、色、艶、水分量などで細かくランク分けされています。

初出荷を迎えた岸本家、今年の水なす、出来栄えはどうでしょうか?