愛知県

05.ペコロスに挑戦する知多市の女性農業者

知多市の特産品「ペコロス」

Vol.25

Ep.05

ペコロスとは直径5㎝以下の一口タマネギのこと。一般的なタマネギの糖度が9度程度なのに対し、ペコロスは11度と甘みが強く、料理の付け合わせやカレー・シチューなどの煮込み料理に丸ごと使えるので重宝します。品種はペコロス専用のものもありますが、基本的には一般的なタマネギを少ない肥料の過密状態で育成し、球根部の生長を抑えて栽培。作業が細かくて機械化にむかず時間と労力がかかる上、高密度で栽培するため病気が発生しやすい難しい作物でもあります。知多市日長地区はかつてペコロスの全国シェアが7~8割でした。1920年前後、この地に住む佐野爲左ヱ門(さのためざえもん)なる人物が、名古屋市内の西洋料理向け高級野菜を扱う八百屋から将来有望な作物としてペコロスを紹介されたのが始まりといわれます。数年の試行錯誤を経てようやく栽培に成功。その後生産量は一時減少したものの、新たに挑戦する女性農業者が現れたり品種改良を行ったりと、ペコロス再興に向けた取り組みが続けられています。