愛知県

06.若宮八幡社の若宮まつり

古式ゆかしい時代行列

Vol.25

Ep.06

名古屋市の中心部を東西に貫く若宮大通に面する若宮八幡社は、名古屋の総鎮守。その祭礼である若宮まつりは、東照宮祭、三之丸天王祭とともに名古屋三大祭の一つに数えられます。寛文4年(1664年)に始まり、寛文11年(1671年)からは傘鉾が出て本格的な祭礼に。若宮まつりに初めて山車が登場したのは延宝2年(1674年)で、末広町の黒船車など5輛がありました。2年後には住吉町の山車と大久保見町の福禄寿車が参加し、7輛の山車が揃います。明治維新後は神幸(神輿渡御)が中止されましたが、明治32年(1899年)に再興。しかし旧城下の再編や太平洋戦争の空襲による焼失で、若宮まつりの山車はいつしか福禄寿車の1輛のみとなってしまいます。現在は氏子の8町内が順に当番をつとめて運行。若宮まつり初日の試楽祭には若宮八幡社境内で囃子と山車からくりの奉納が行われ、夜には福禄寿車に提灯が灯されます。そして翌日の例祭日には、神輿とともに那古野(なごの)神社まで渡御が行われます。