青森県

01.冬から春へ。青森のリンゴ、幕開けの作業(剪定、受粉、摘花)

岩木山とリンゴ畑

Vol.02

Ep.01

日本にリンゴが渡来したのは平安時代中期、西暦900年頃といわれます。当時出回ったのは「和りんご」という、いわば観賞用の果実。現在食べられているものとは異なります。

私たちが普段口にするリンゴはいわゆる「西洋リンゴ」で、日本に普及したのは明治以降、1870年代のこと。わが国で初めてリンゴが栽培されたのは、北海道函館市に隣接する七重村(現在の七飯町)。ここで「青森りんごの始祖」ともいわれる菊池楯衛(きくちたてえ)が、明治10年に技術を学び、青森県に持ち帰って栽培を広めました。

明治42年には、それまで生産量日本一だった北海道の植え付け本数を超えて全国1位となり、現在にいたります。昭和3年には、青森県農事試験場園芸部(現在の青森県産業技術センターりんご研究所)で品種育成が始まり、ここから『ふじ』や『つがる』といった有名品種が数多く誕生しました。