千葉県

02.犬供養と春祈祷、女人講によるおどり花見

おどり花見の弥勒踊り

Vol.08

Ep.02

江戸時代に作られた「講(こう)」は、地域、信仰、職域などで同じ目的をもつ者によって構成される組織のこと。性別や年代別で組織される講もあります。無病息災や家内安全などを祈る祭事的な活動のほか、相互扶助の機能を果たしたり食事やお茶を楽しむサークル活動的な意味合いもありました。

本作で紹介している「犬供養」は、利根川を中心とした関東一円に多く結成されていた女人講(にょにんこう)(女子講)あるいは子安講といわれる既婚女性の集まりで、安産を祈願する行事。犬はお産が軽く多産なことから安産の象徴と考えられていたことに由来します。

一方、成田市には今も町ごとに女人講があり、春になると着物姿の女性が集まって講ごとに「弥勒(みろく)踊り」を披露します。「おどり花見」とも呼ばれるこの踊りも、女人講が元々続けてきた地域女性の集まり。

そして佐倉市の宝寿院で行われる「春祈祷」は五穀豊穣を願う伝統行事ですが、これは千葉や関東周辺に様々な形で残る「オビシャ」という行事の一種。その字は「日射」に由来し、太陽を射ることを主とした太陽信仰が原型ともいわれます。