千葉県

06.日本三大うちわの一つ、房州うちわ。野鍛冶が作る伝統農具

房州うちわ

Vol.08

Ep.06

京うちわ(京都)、丸亀うちわ(香川)と並んで日本三大うちわの一つに数えられる千葉県の房州うちわ。1本の細くしなやかな女竹(めだけ)を使い、その丸い軸を生かした柄と、軸先をそのまま割いて放射状に編み込んだ骨が織りなす、優雅な美しさが特徴です。

この地でうちわ作りが始まったのは江戸時代ですが、当初は材料となる竹の産地でした。明治に入ってうちわ作りが広がり、近隣の地域にも普及していきます。

その後、関東大震災で日本橋にあったうちわ問屋のほとんどが焼失。問屋そのものが竹の産地に近く流通にも便利な房州近在に移住してきたことをきっかけに、うちわ作りが拡大していきました。

房州うちわは、竹の丸みを生かした丸柄と、48~64等分もの数に細かく割いた骨を糸で編んで仕上げた、半円の格子模様の窓が特徴。映像では房州うちわの他にも、千葉県に残る貴重な野鍛冶(農鍛冶)が伝える匠の農具を紹介しています。