岐阜県

06.恵那栗の収穫と手作り栗きんとん

8月下旬から実のなる 早生品種

8月下旬から実のなる 早生品種

Vol.31

Ep.06

東濃地方の山間部、恵那山の麓の恵那・中津川地域で採れる栗は、一般に「恵那栗」と呼ばれます。青果としての出荷よりも恵那栗はほとんどが地元の菓子店に出荷され、栗菓子に加工されています。そんな恵那栗の中でも、とくに厳しい栽培基準・出荷基準を満たした高品質のものにのみ格付けされるのが、「超特選栗」です。地元では50年以上にわたって栗の品種や育成・栽培などが研究されており、年間100トンを超える良質な恵那栗を作り出す産地となっています。長年の研究によって開発されたのが、映像にも登場する「超低樹高栽培法」。栗に太陽の光をたくさん浴びさせ、生産者の負担を軽くした生育・剪定方法で、品質の良い大きな恵那栗が収穫できます。そしてこの地方の銘菓・栗きんとんは、元々は天然の山栗を素材におばあちゃんが手鍋で炊いていた郷土菓子。裏山で両手いっぱいの栗を拾ってきては、子どもたちの笑顔を思い浮かべながら時間をかけてこしらえた、温かな手作りの味が原点です。