広島県

05.黒い真珠、三次ピオーネの収穫

黒い真珠「三次ピオーネ」

Vol.07

Ep.05

「黒い真珠」の異名を持つ三次ピオーネ。大粒・紫黒色のぶどうで、最高級品種として知られます。巨峰を母に、カノンホール・マスカットを父に持ち、1973年(昭和48年)にピオーネと品種登録されました。

しっかりとした甘さと適度な酸味、芳醇な香りが特徴の濃厚なブドウです。大きいものは粒が20gほどにもなります。大粒でおいしいだけでなく、果肉がしまっているため、巨峰に比べて粒が落ちにくく日持ちもすることから、贈答用としても大変重宝されています。

当初、「パイオニア」という名がつけられましたが、品種登録直前にイタリア語で「開拓者」という意味をもつ「ピオーネ」に改名し、そのまま登録されたといわれています。

昼夜の温度差が大きいこの地域特有の気候により、夏になると色づきのよい大粒の果実がたわわに実る三次ピオーネ。1970年代に設立された三次ピオーネ生産組合の人々のたゆまぬ努力によって生まれた黒い真珠は、中国山地の山あいに誕生した、まさに宝石のような果実です。