石川県
02.白米千枚田、春の農作業。棚田の田植え
Vol.01
Ep.02
棚田とは、山の斜面や谷間の傾斜地などに階段状に作られた水田のこと。日本では、山あいや中山間地などによく見られる水田形態で、国内にある約250万haの水田のうち、およそ8%の約22万haが棚田に相当します。
千枚田という呼び名は、水田の数が多く1000枚ほどもあるというたとえに由来しますが、一説には「狭い田」が「千枚田」に変化した、とも。一枚一枚の面積が小さい上に、傾斜地で労力もかかるため、中山間地域の過疎・高齢化にともない、1970年代に比べて40%以上の棚田が消えているともいわれます。
春を迎えた白米千枚田では、水田の水が漏れるのを防ぐため、畦に土を塗りつけて固め、割れ目や穴をふさぐ「畦塗り」が行われます。その後、水田に水を張って土をさらに細かく砕き、丁寧にかき混ぜて表面を平らに。これが「代掻き」です。こうした準備を経て、中山間地の千枚田に田植えの季節が訪れます。