石川県
05.熱狂の夏祭り、輪島大祭と能登のキリコ祭り
Vol.01
Ep.05
古来、大陸より人々が渡来し、異文化交流の拠点としての役割を果たしてきた能登半島では、今も貴重な民俗芸能や伝統行事が脈々と受け継がれています。中でも能登地方にしかない貴重な文化とされる祭りが「キリコ祭り」。キリコとは、担ぎ棒がついた直方体の山車(だし)の一種。切子燈籠(キリコドウロウ)を縮めた呼び名で、漢字では切籠(キリコ)と書きます。
奥能登ではキリコと呼びますが、オアカシ(お明かし)・ホートー(奉燈)と呼ぶ地域も。キリコ祭りでは、威勢のよい掛け声とともにキリコが町中をねり歩き、あたりは熱狂に包まれます。基本的には高さ4~5mのキリコが中心ですが、中には15~16m、100人以上で担ぐ巨大なキリコも。キリコ1本だけ出る祭りもあれば、数多くのキリコが乱舞する祭りもあります。 能登半島では毎年7月から10月まで、地域ごとに特色あるキリコ祭りを行う文化があり、合わせて200近い地区で行われています。