石川県
06.白米千枚田の収穫期。ボランティアやオーナー制度による棚田の保全
Vol.01
Ep.06
平坦地の水田に比べて「労力2倍、収量半分」といわれる棚田。1970年代以降、中山間地域を中心とする各地の棚田では転作や耕作放棄が進みました。過疎・高齢化が一段と加速した現在は担い手ばかりか住民が減少し、集落そのものを維持するのも困難な地域も(限界集落)。こうした中、1995年に新潟県で「たんぼシンポジウム」、高知県では「第1回全国棚田(千枚田)サミット」が開かれました。
この時に発足した「全国棚田(千枚田)連絡協議会」、「棚田支援市民ネットワーク(後のNPO法人棚田ネットワーク)」、そして99年に発足した「棚田学会」が中心となって、日本の棚田を保全する動きが広がっています。白米千枚田では行政が棚田の景観を観光資源として早くから位置づけ、保全に取り組んできました。ボランティアによる農作業の手伝いや棚田オーナー、棚田トラストといった制度もそうした取り組みの一環です。