石川県
09.冬の日本海。ユネスコ無形文化遺産登録の伝統行事「あえのこと」
Vol.01
Ep.09
奥能登地方の「あえのこと」は、2009年に石川県で初めてユネスコの無形文化遺産に登録された伝統行事です。田の神を祀る農耕儀礼で、毎年12月と2月に行われます。12月のあえのことは田の神を田んぼから家に迎え入れ、お風呂に入れたり食事を提供したりして収穫を感謝するもの。翌年2月のあえのことでは、田の神を再び風呂や食事でもてなして家から送り出し、豊作を祈願します。
県内最初のユネスコ無形文化遺産として、「奥能登のあえのこと」が登録されました。無形文化遺産とは、ユネスコ(国連教育科学文化機関)によって選定される人類全体のための無形の文化財。民俗芸能や祭礼、伝統行事や工芸技術などを対象としています。2003年のユネスコ総会で採択された無形文化遺産保護条約に基づいて創設されたもので、生活様式や価値観の変化で各地の様々な伝承が失われつつある現状の危機から、それらを保護することを目的にしています。