高知県

03 ショウガの病気対策と、いのちを余すことなくいただく「猪汁」

駆除したいのちは「猪汁」にして余すことなくいただく

Vol.45

Ep.3

ショウガは植え付けからおよそ1か月で20センチほどまでに成長します。熱帯アジア原産のショウガは高温多湿を好む一方、乾燥に弱く非常にデリケートなので、病気対策が欠かせません。畑に入る際には靴裏を消毒するほか、茎の根元に土を被せる「土寄せ」や、土壌の乾燥を抑える「ワラ敷き」を徹底します。さらに、高知県は台風の通り道になりやすい場所であるため、畑一面にネットを張り暴風雨への備えも怠りません。

また、妻の亜実さんと二人三脚で挑むのはショウガ栽培だけではありません。畑への害獣被害が目立った時期には、亜実さんの発案で、狩猟免許を夫婦で取得。「ショウガ農家というより、地域の人たちにとって死活問題。水路を荒らされたらそこから氾濫が起こることもある。そういう被害を抑えていきたい」と慎一さん。峠道のワナに大人のイノシシがかかると、二人で連携して取り外し、仕留めたイノシシはショウガをたっぷり使った「猪汁(ししじる)」としていただきます。「いのちをいただいて自分らの糧にしている」という教えは、子どもたちにも受け継がれています。