三重県
02.伊勢型紙の世界
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伊勢型紙・突彫りの職人
Vol.23
Ep.02
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着物などの布地に模様をつける際、型紙を置いて布を染色する技法を型染めといいます。江戸小紋や加賀友禅などで用いられており、その型紙の一つである伊勢型紙は江戸小紋に多く使われます。平安時代は木製の型が使われていましたが、室町時代には型紙に移行したとされており、中でも全国的に有名になったのが伊勢型紙です。
伊勢型紙は、本作埼玉県編で紹介した細川紙のルーツである高野紙が作られていた高野山にその産地が近かったことや、江戸時代に伊勢型紙の産地を所有していた紀州藩が独占販売を行ったことなどで普及。小さな点や線の繰り返しを組み合わせた模様は、遠目には無地に見えるほど柄が細かいのが特徴です。当時、着物の柄が派手過ぎると幕府や藩から倹約令が多く出されたため、目立たないけれどお洒落はしたい江戸っ子の要望に応え大流行。シンプルな柄からやがて縞模様や動植物をモチーフにした遊び心に富むものまで様々な模様が生み出され、現在も着物の柄として定着しています。こうした江戸小紋の小さな模様は、小刀で均等に正確に彫り抜く伊勢型紙職人の超絶技巧によって生み出されます。
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