佐賀県

01.佐賀の夏。白石町福富のレンコン収穫

泥に浸かりながらのレンコン収穫

Vol.24

Ep.01

北に脊振(せふり)山地、南に多良(たら)火山地を有し、北西の東松浦半島には上場(うわば)台地が広がる佐賀県。南東には脊振山地から流れる川が作りだした三角州や干潟と、長い年月をかけて干拓が行われた700㎢にも及ぶ佐賀平野が広がります。

レンコン栽培が盛んな白石町はこの佐賀平野の一部・白石平野にあり、有明海に広がる干潟とその干拓地などで構成されます。肥沃な土壌に恵まれている一方、水はけは悪く耕すのもひと苦労な重粘土質の泥に覆われており、農業をするには過酷な環境。大正時代、このような土地でも栽培できる作物として、白石町福富(ふくどみ)で始まったのがレンコン作りでした。戦中は一時減ったものの、戦後に復活。減反政策が始まると転作作物としても注目され、佐賀県のレンコンは茨城、徳島に続く全国トップ3の生産量を誇るまでに。中でも白石町は県内生産の8割以上を占め、日本を代表するレンコン産地の一つとなっています。