佐賀県

07.太良町のデコポン収穫

一つ一つ袋掛けして育てられたデコポン

Vol.24

Ep.07

デコポンとは本来「不知火(しらぬい)」という品種のなかで糖度13度以上、クエン酸1.0%以下といった全国統一糖酸品質基準をクリアしたものだけに付けられる登録商標。1937年、静岡市にある農林水産省果樹試験場興津支場で、温州みかんの「宮川早生」とネーブルの変種「トロビタオレンジ」を掛け合わせた「清見」という品種が誕生しました。そして72年、長崎県の農林水産省果樹試験場口之津支場で、この清見にポンカンを掛け合わせて作られたのが不知火です。当初は果梗部にできるコブ(通称デコ)が嫌われ、栽培も難しかったことから品種登録もされず、本格栽培には至りませんでした。ところが食べてみると非常においしいことがわかり、全国へと波及。しかし品種登録もされていなかったため、各地でさまざまな名前で販売されることに。そこで93年、全国の柑橘関係農協の県連合会を通じて、一定の基準をクリアした不知火だけが「デコポン」と名乗れるようになりました。