岐阜県

10.高山祭のからくり奉納

豪華な屋台で披露されるのはからくり奉納

Vol.31

Ep.10

絢爛豪華な祭屋台が飛騨高山の町を練り歩く高山祭は、春の山王祭と秋の八幡祭を指す総称。その起源は飛騨の領国大名・金森氏の時代(1585~1692年)で、屋台の起こりは1718年とされます。毎年4月14・15日に行われる山王祭は、旧高山城下町を流れる宮川の南半分の氏神・日枝神社(山王様)の例祭。この時期の高山市は新緑と桜に彩られ、春の訪れを告げる祭りとして朱色欄干が美しい中橋を渡る屋台が有名です。そして10月9・10日に行われる八幡祭は、宮川の北半分の氏神・櫻山八幡宮の例祭。仁徳天皇が2面4手4足の両面宿儺(りょうめんすくな)という化物を難波根子武振熊命(なにわのねこたけふるくまのみこと)に命じて征伐させた際、戦勝を祈願して祀られた神社とされています。国の重要有形文化財である11台の屋台が曳き揃えられ、高山祭りだけの屋台曳き廻しも行われるほか、からくり奉納や宵祭などの伝統行事も有名。色づく木々の中、きらびやかに繰り広げられる高山祭の錦絵のような美しさの高山祭は、日本三大美祭の一つに数えられます。