北海道

07.晩秋の冬じたく。牛の除角と牧草地の施肥など

除角された牛

Vol.06

Ep.07

晩秋になると、北海道の牧場では冬に向けての準備が始まります。その1つが角(つの)切りと呼ばれる除角(じょかく)作業。鋭利な角によって牛舎内で牛同士や人が傷ついてしまう事故を避けるために、牛がまだ若いうちに角を取り除く仕事です。除角によって牛たちは寒い冬の間、牛舎の中でも群れで安心して暮らせるのです。

そして牧草地では、雪が降る前に肥料が施されます。北海道で最も広く利用されている牧草はイネ科のチモシー。耐寒性や雪腐病に強く、永続性に優れていて刈り遅れても嗜好が低下しにくいという特徴があります。

また、平成27年の新たな「食料・農業・農村基本計画」では飼料用米の生産拡大が明記され、110万トンの生産努力目標が掲げられました。主食用米からの転換が比較的容易であることに加え、畜産業にとっても安定的な経営に貢献できるとして、本作化の推進とともに飼料用米の生産と利用拡大が進められています。