岩手県
07.農家レストラン「まだ来すた」。ぬか釜ご飯と大豆料理
Vol.05
Ep.07
地元農家の女性たちが経営する農家レストラン「まだ来すた」。「まだ来すた」という店名は岩手県南部の方言で「また来たよ」の意で、また遊びに来てもらいたいという願いが込められています。
まだ来すたの料理に使用している食材はすべて地元産の新鮮野菜。豆腐と野菜のハンバーグや豆乳鍋など、ヘルシーでほっこりできる、手作りおふくろの味が人気です。
何よりおいしいと評判なのが「ぬか釜」で炊いたご飯。籾殻を燃料にした鋳物のかまどで、「糠窯」と表記したり「ぬかくど」と呼ぶ地域もあります。岩手県のほか、山形県、福島県、新潟県、長野県などの一部では今も日常的に使われており、昭和30年代頃までは地方の一般的な農家の家庭で重宝されていました。
時代とともにぬか釜を置く土間自体が少なくなり、便利な自動炊飯器の普及によって姿を消していきましたが、ぬか釜で炊くご飯のおいしさが評判となり、また捨ててしまう籾殻を燃料にできることから、エコの観点でも再び脚光を浴びています。