長野県
04.上田の伝統野菜、山口大根の復活
Vol.15
Ep.04
山口大根は、上田市の山口地区で約400年前から作られている伝統野菜。かつては多くの農家が栽培していましたが農作物の多様化で激減し、一時は1戸だけという絶滅の危機に。そこでこの山口大根を絶やさず残していこうと立ち上がったのが、地元有志による「山口大根の会」でした。戦国の世には真田昌幸・幸村親子、そして幕末期には赤松小三郎といった上田ゆかりの偉人たちも食べたであろう伝統野菜を守り続けています。
その味は辛味と甘味のバランスがほどよく、水気が少ないのが特徴。おろしや漬物で食べるのが主流ですが、熱を加えると甘味が増すため、天ぷらにするとサクサクした歯ごたえに適度な甘味が加わっておいしいとか。上田市農業バイオセンターでは伝統野菜の保存事業として山口大根の種を保存しており、平成22年には「信州の伝統野菜」にも認定されました。収穫期は11月から12月で、出荷シーズンになると上田市内の農産物直売所などにお目見えします。