島根県
07.ぜんざいの起源といわれる佐太神社の神在餅
Vol.13
Ep.07
ぜんざいは、出雲地方の「神在(じんざい)餅」が発祥といわれています。旧暦10月の神在祭の際、ふるまわれたのが神在餅。「じんざい」が出雲弁で訛って「ずんざい」、さらには「ぜんざい」となって京に伝わったとか。
江戸時代の書物『祇園物語』にはこんな記述があります。「出雲國に神在もちいと申事あり。京にてぜんざいもちいと申は。これを申あやまるにや。10月には日本國の諸神みな出雲國にあつまり玉ふゆへに。神在と申なり。その祭に赤豆をにて汁をおほくし。すこし餅を入まいらせ節々まつり候を。神在もちい申よし。」
ぜんざいの発祥地とされる佐太神社は由緒と格式のある二の宮で、本来は佐太大神(サダオオカミ)を祀る神社でしたが、中世になって伊弉諾尊(イザナギノミコト)、伊弉冉尊(イザナミノミコト)を祀ることになります。じつはこのイザナギ、イザナミはアマテラスやスサノオの両親です。つまり、日本の神の生みの親ともいえる夫婦を祀る神社なのです。