静岡県

01.駿府お茶壺道中行列と牧之原台地の茶

茶畑

Vol.12

Ep.01

「山のお茶は貯蔵しておくと香り、味がより深まる」そう言って徳川家康は、初夏に摘み取った茶葉を夏の間、冷涼な井川大日峠(いかわだいにちとうげ)に設けたお茶壺屋敷で保管、熟成させ、晩秋に駿府城へと運ばせました。これを再現した伝統行事が「駿府お茶壺道中行列」です。お茶壺屋敷跡付近に復元されたお茶蔵から、熟成させた茶を取り出し、お茶壺道中行列で久能山東照宮本殿まで運んで、「口切りの儀」によって奉納するもの。茶の一大産地として知られる牧之原台地は、旧徳川幕府の武士たちによって切り開かれた土地でした。その中心となった人物が、幕末の中條金之助景昭(ちゅうじょうきんのすけかげあき)です。

また、日本茶を代表する品種「やぶきた」は、静岡市出身の杉山彦三郎によって発見・育成されたもの。まだ品種という考えがない頃から良茶を求めて全国を巡り、これはと思った種を畑に植え、新しい品種の選抜に努めた人物です。明治41年、彼が竹やぶを開墾した畑の北側で発見したことから「やぶきた」と名づけられました。