愛媛県

04.宇和島の郷土料理と九島小学校の盆踊り

郷土料理作り

Vol.11

Ep.04

宇和島の郷土料理として有名な「鯛めし」は、かつて日振島(ひぶりじま)を拠点にしていた伊予水軍が考案したとされています。船乗りたちが船上で刺身と茶碗酒で酒盛りをした後、酒が残った茶碗にご飯を入れ、たっぷり醤油を含ませた刺身をのせて食べたのが鯛めしのはじまりだそう。県内の東予地方にも鯛めしはありますが、こちらは鯛をご飯と一緒に炊き込んだもの。

また、同じく船乗りの素朴な料理を起源とする「さつま」は、焼き魚と麦味噌をすり合わせてだし汁でのばしたものを麦飯にぶっかけた南予地方の家庭料理です。鹿児島のさつま汁(鶏や豚肉と野菜を煮込んだ味噌汁)とは全く異なり、名の由来は不明とか。他にも祝いの席に欠かせない「ふくめん」(千切りにしたこんにゃくを四色の素材で覆い隠すように盛り付ける伝承料理)や「鯛そうめん」(薄味で姿煮にした鯛の煮汁をそうめんにかけ、味がしみたところを食す料理)など、鯛めしのみならず宇和島の郷土料理は九島(くしま)を含む南予地方全体に数多く残っています。