熊本県

09.九州三大祭りの一つ「八代妙見祭」

八代妙見祭

Vol.10

Ep.09

江戸時代は妙見宮(みょうけんぐう)と呼ばれていた八代神社。元々は中東や中国で古来伝わる北極星と北斗七星を祀る星辰(せいしん)信仰と、菩薩信仰が合わさった妙見信仰の宮寺でした。この信仰が日本に入ってきたのは、古墳時代から飛鳥時代の頃といわれ、当時、中国や朝鮮半島の民族が日本に持ち込み、渡来人の多かった関西エリアで広まったといわれます。

ここで行われる八代妙見祭(やつしろみょうけんさい)は約380年の歴史を持ち、長崎の長崎くんち、福岡の筥崎宮放生会(はこざきぐうほうじょうや)に並ぶ九州三大祭りの一つ。異国情緒あふれた9基の笠鉾(かさほこ)や獅子舞などが1.5kmもの行列をなす神幸行列が有名で、妙見神の乗り物とされる巨大な亀蛇(きだ)が暴れ回るなどし、祭りを盛り上げます。地元の人から「妙見さん」の愛称で親しまれている八代妙見祭は、2016年にユネスコ無形文化遺産にも登録され、毎年全国から22万人以上の観客が訪れます。