鳥取県

02.北栄町の大栄西瓜、交配作業

大栄西瓜の人工交配

Vol.26

Ep.02

鳥取県はスイカの名産地。中でも県央の北栄町(旧大栄町)は、全国的にも知名度の高い「大栄(だいえい)西瓜」で知られ、県内で最初にスイカ栽培が始まった土地でもあります。大山(だいせん)山麓の保水性と保肥性に優れた黒ボク土が多くの有機物を含み、おいしいスイカが育つのに必要な昼夜の寒暖差も大きいことから、昭和の時代は「大山スイカ」として関西圏を中心に広まり、現在は「大栄西瓜」のブランドで全国に広く知られています。その理由は何といっても品質の高さ。1994年に完成した「西瓜統合選果場」で厳密な出荷管理が行われているため、全てのスイカに空洞がなく12度以上の糖度を確保。一般的にスイカは中心が最も甘く皮に近づくにつれて糖度が落ちるものですが、大栄西瓜は果皮近くまで糖度が高く、どこを食べても甘いと評判です。清涼感あふれるシャリシャリとした食感もよく、「つる引き」と呼ばれる手間のかかる作業を何度も繰り返すことで大玉が多いのも特長です。