長崎県

04.ビワ「なつたより」の収穫と出荷

ビワの収穫

Vol.39

Ep.4

「なつたより」は、長崎県農林技術開発センターで「長崎早生」と「福原早生」(ブランド名:長崎甘香)という品種の交雑によって、2009年に登録された品種です。成熟は「茂木」より早く、5月中旬~下旬頃に出荷されます。丸みを帯びた「なつたより」は重さ約60gと、従来品種に比べ大玉。果肉は柔らかくジューシーで糖度も高く、食味良好の品種として、「なつたより」は長崎びわの新たなエース格に位置付けられています。ただ、「なつたより」は開花が早く寒冷害を受ける率が高いため、生産者によっては冬季に簡易ハウスで保温するなどの取り組みも。2~3日しかない収穫適期を逃さないよう、生産者によって1つ1つ丁寧に摘み取られ、手作業で箱詰めされた後に、ようやく消費者のもとへと届けられます。森果樹園4代目の森純幸さんは農業大学校卒業後、「よそに負けないビワを作りたい」との思いから家業を継いで就農。「全国のみなさんに『初夏になるとビワが食べたくなる』と親しんでもらえたらうれしいですね」と話します。